アニメ「からくりサーカス」観てますか?
今回の第36話「閉幕」をもって、アニメ「からくりサーカス」もついに最終回。
そこには感動の大団円が待っている
フェイスレス【あるるかん】 vs 勝【ジャックオーランタン】
フェイスレスは勝の土下座を拒否すると、懸糸傀儡での対決を挑む。
フェイスレスは【あるるかん】を、勝は【ジャックオーランタン】で戦うんですけど、どちらの懸糸傀儡もフェイスレス製というのが皮肉ですよね。
そして、お互いに手の内は知り尽くしている。
ある意味これはフェイスレスの兄妹対決のようなものかもしれない
勝がエレオノールをあきらめた理由
勝はまだ思春期にさしかかるか否かの年齢なんですけど、フェイスレスの記憶をダウンロードしたことがあるから、大人の愛というものについても知っている…はず。
だから勝がエレオノールに抱く感情は、最初は姉や保護者に抱くような感情だったかもしれないけど、今勝が抱いている感情は大人の愛に相当するものと思われる。
大人の愛を知る勝はなぜエレオノールをあきらめ、鳴海に譲ったのか?
理由は「先にエレオノールを好きになったのは鳴海兄ちゃんだから」。
この理由を聞いたフェイスレスはとても驚くんですけど、それは当然ですよね。
なぜならフェイスレスもまた、兄より先にフランシーヌを好きになったのだから。
でもフランシーヌは兄・バイ=インに取られてしまい、その結果今の不幸の連鎖が生まれてしまった。
勝もそのことをよくわきまえているからこそ、あえて身を引いたのでしょう。
エレオノールもまた鳴海を愛してますからね
ここでフェイスレスが言うように自分本位で強引にエレオノールに自分を愛させるように仕向けたところで、きっと誰も幸せになることはできない。
だから勝が選んだのは自分が我慢する道だったんですね。
少し寂しい気はしますけど、勝にとってはこれが最善の選択だっとことは間違いありません。
ディアマンティーナの歪んだ愛
勝とフェイスレスが戦う中、シャトルに潜入していたディアマンティーナが突如乱入。
エレオノールそっくりな人形を破壊し尽くすと、フェイスレスに「愛してる」をしつこくおねだり。
そんなディアマンティーナに返すフェイスレスの「愛してる」が中身カッスカス過ぎて思わず笑ってしまった。
この二人、ほんとそっくりだわ
ただひたすら自分に愛を向けさせようとするディアマンティーナをフェイスレスは容赦なく分解するも、ディアマンティーナはフェイスレスをナイフで深く突き刺し動きを停止する。
手に入らないなら殺してしまえってか
オートマータって作り手によく似るものなんでしょうかね。
フェイスレス兄弟、初めてで最後の共同ミッション
ディアマンティーナのし掛けた爆弾により、宇宙ステーションは墜落を免れない状況に陥ってしまう。
墜落予想地点にはエレオノール達がいる。
一刻の猶予もない中、勝は必死にゾナハ病の治療方法を尋ねるも、フェイスレスはやはり教えてくれない。
ならせめて墜落地点だけでも…という勝の要望についてはなぜか聞き入れてしまう。
フェイスレスがどこまでも気まぐれすぎる。
けれども、そんな必死にあがき続ける勝の行動は、フェイスレスの心境を少しずつ変化させていく。
もしも自分が兄だったら。
そんな思いに駆られたフェイスレスは、かつてのバイ=インとの記憶を思い出し、いつしか勝と兄弟になったような気持ちになるんですね。
フェイスレスが兄で、勝が弟。
実際のところ、フェイスレスはバイ=インの弟だったんですけど、兄という立場を擬似体験することにより、当時のバイ=インの兄としての強さや温かさ、優しさをはじめて実感することになります。
弟・勝と力を合わせて【あるるかん】と【ジャックオーランタン】を操る初めてで最後のミッションは、まるで本当の兄弟のようで、とても不思議な感覚に包まれていくのを感じました。
ゾナハ病の治し方とは
ディアマンティーナから受けた傷は深く、フェイスレスに残された時間はもう少ない。
悪いことをしても喜ぶ観客はもうおらず、あとはおとなしく死を待つばかり。
そんなフェイスレスに勝は諦めることなくフェイスレスを説得するんですけど、ここでフェイスレスははじめて観客がまだいることに気がついた。
その観客とは…勝。
まだ観客がいるのなら、と、フェイスレスが最後の演目に選んだのはゾナハ病の治し方。
ゾナハ病治療の鍵はエレオノールの子守唄にあった。
子守唄を聞いたゾナハ虫は、感染モードから治療モードへとシフトするとのこと。
フウの手配で世界中に響いたエレオノールの歌声は、ゾナハ病で苦しむ子供達を安らかな表情へと変えることとなった。
どこまでも性格が破綻していると思われたフェイスレスでしたが、一応は安全装置となるものもしっかりと用意していたんですね。
しかもそれがエレオノールの子守唄だったとは。
フェイスレスって意外とロマンチストなんやね
フェイスレスが最後に得たのは心からの反省
宇宙ステーションの落下地点の変更に成功し、ゾナハ病の治療方法も伝えることに成功し、勝は果たすべき仕事を果たした。
あとは死を待つのみ…と思いきや、気まぐれフェイスレスは勝に脱出ポッドで地球に帰れ、と言ってくる。
勝はフェイスレスを含めた全員で帰るつもりだったけど、フェイスレスはこれを拒否。
さらには、グリポンくんもフェイスレスとともに残ることに。
グリポンくんに強引に地球へ送り返されてしまった勝はただただ泣きじゃくる。
フェイスレスとグリポンくんは地球に戻ったところで、居場所などないことを十分にわきまえている。
それでもフェイスレスは勝に人形操りとしてサーカスに誘われたのは嬉しかったことでしょうね。
さすがに勝の提案は無理がありすぎると思ったけど
ツンツンした態度を取りながらもフェイスレスに寄り添うことを選んだグリポンの、オートマータらしからぬ優しさが実に尊かった。
そんなグリポンと勝にほだされたのか、フェイスレスはついに心からの反省をすることになるんですね。
僕が間違っていた、と。
まさか、あのフェイスレスが反省する日が来ようとは…。
これでゾナハ病を巡る長い長い戦いに、ついに終止符が打たれることになります。
そして、6年後…
そして、6年の月日が流れた世界。
鳴海とエレオノールの二人は世界各地で子どもたちのためにサーカス巡りを。
勝はかつての鳴海のように犬の着ぐるみを来て子供達を悪漢から守る。
勝は本当に強くなった
彼らのサーカスはどこまでも果てしなく続いていく。
感動のカーテンコール!(涙)
アニメでは省かれちゃうかな? と少し心配していたラストのカーテンコール。
ばっちり描かれてましたね!
やっぱり「からくりサーカス」のラストはこれじゃないとね!
原作に比べて登場人物の数は大幅に減ってしまいましたけど、敵・味方関係なく、カーテンコールに包まれる登場人物達の姿には、胸の奥が「ジーン」として、鼻の奥が「ツン」とくるものがありましたね。
アニメ「からくりサーカス」
これにて閉幕
まとめ
アニメ「からくりサーカス」第36話(最終回)「閉幕」を視聴した感想について書きました。
9ヶ月・3クールに渡って放送されてきたアニメ「からくりサーカス」、ついに今回の36話を持って無事に完結しましたね。
大ボリュームの原作を大幅にシェイプアップしての構成だったため、やはり全体的な物語の厚みや、最後の大団円に向けての重みや感慨深さについては、やはり原作には及ばないな~と言わざるを得ませんでした。
けれども、からくりサーカスの登場人物達がアニメで動く姿を拝める日がくるなんて、そもそも想像すらしていなかったものですから、このアニメ化にはとても大きな意義があったと私は思っています。
また、作品に寄り添ったクオリティの高いOP、EDは、とても印象深かったですし、豪華声優陣による圧巻の演技はとても素晴らしいものでした。
BUMP OF CHICKENの「月虹」の発売日も2019年7月10日に決まりましたしね!
これでしばらく「からくりサーカス」を余韻を楽しめる
次は「月光条例」のアニメ化を期待かな?
以上、アニメ「からくりサーカス」第36話(最終回)の感想でした!
- 第1話『開幕ベル』
- 第2話『約束』
- 第3話『奈落』
- 第4話『コラン』
- 第5話『サーカス〜出発』
- 第6話『地獄』
- 第7話『Demonic』
- 第8話『一瞬の始まりと終わり』
- 第9話『記憶』
- 第10話『フランシーヌ』
- 第11話『ファンファーレ』
- 第12話『「顔無し」司令』
- 第13話『ルシール』
- 第14話『夜更けの海』
- 第15話『はじまりの場所へ』
- 第16話『出会い』
- 第17話『訪れし者』
- 第18話『微笑』
- 第19話『影の正体』
- 第20話『黒い太陽』
- 第21話『銀色の女神』
- 第22話『「ハリー」へ向かう!!』
- 第23話『悪魔再び』
- 第24話『脱出へ』
- 第25話『モン・サン・ミッシェルにて』
- 第26話『アニマル・ショウ』
- 第27話『転送(ダウンロード)』
- 第28話『ぶたちゃんはあるいてった』
- 第29話『しろがねのやったこと』
- 第30話『Pieta(ピエタ)』
- 第31話『黒の流星』
- 第32話『暇乞い』
- 第33話『仲町三人VSレディ・スパイダー』
- 第34話『背中を守る者』
- 第35話『抱擁』
- 第36話『閉幕』
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