アニメ「からくりサーカス」観てますか?
前回描かれた才賀正二とアンジェリーナの出会いは、まさに藤田和日郎流のラブストーリーがギュウギュウに詰まった見事なものでしたね。
堪能したよ
今思えば「からくりサーカス」という作品は恋愛部分もわりとガッツリと描かれていたんだな~と改めて実感してしまったわけですが、この作品の魅力はまだまだこれから続々と出てくるので油断は禁物です。
というわけで今回は、
第17話
「訪れし者」
を視聴した感想について書きますね~。
しろがねは正二とアンジェリーナの娘だった
祖父・才賀正二とアンジェリーナの二人の馴れ初めの記憶を見せられた勝は、二人の子は当然、貞義だと思うわけなんですけど、実は貞義は実の子供ではないんですね。
ディーン・メーストルという人物が二人の養子となった後、貞義という名前に改名したので、貞義は言ってしまえば赤の他人。
そして二人の本当の子供の名前はエレオノール。
つまり「しろがね」のことですね。
勝もめっちゃ驚いてましたね
来訪者・ギイ
正二から次々と驚くべき真実を聞かされる中、しろがねの師匠であるギイが訪れてきます。
実はギイと正二は旧知の仲なんですね。
ギイが来訪した理由は勝こと才賀貞義の殺害。
貞義の記憶が完全にダウンロードされたかどうか、正二にジャッジしてもらうため、勝をわざと一人で泳がせていたそうですが、今のところダウンロードが完全かどうかは誰にもわかりません。
貞義の記憶を揺さぶるべく、今度はギイが過去を語り始めます。
ギイの初仕事の相手はアンジェリーナ
かつてゾナハ病患者だったギイは地獄のような苦しみの中、実の母に病院へと捨てられてしまいます。
実の親に見放されたギイは生まれたときからずっと一人だったことを思い知らされるのですが、運良くルシールに助けられ「しろがね」となり、10年もの間修行を積み、いよいよ初仕事へと望むわけですが、その時の相手がアンジェリーナだったんですね。
ギイの目的はアンジェリーナの中にある「柔らかい石」をアンジェリーナの赤ちゃんに移植し、「柔らかい石」の器とすること。
まだ若き日のギイはとても冷酷な性格をしており、妊婦であるアンジェリーナに対してもオリンピアで容赦なく攻撃を仕掛けます。
苦戦するアンジェリーナでしたが、すべての懸糸傀儡は正二とアンジェリーナの二人が作り出したもの。
オリンピアの中にあるアンジェリーナ直筆の「必勝ヲ祈ッテ」と書かれたハグルマは、まるでアンジェリーナに攻撃することを拒否するかのように一瞬動きをとめ、結果的にギイはオリンピアの攻撃を受け自滅することになります。
アンジェリーナの母の愛の勝利ですね。
そしてアンジェリーナはギイのママになる
母親の愛情を受けることなく見捨てられたギイにとって、最後に母に持たされたキャンディはいわば母親の愛情の代わりのようなもの。
そんな孤独なギイに対し、アンジェリーナは「ママになってあげる」と優しく微笑みます。
ギイは、赤ん坊を「柔らかい石」の器にすることを諦めたわけではなかったものの、ともに過ごす内にいつしか母親代わりのキャンディを必要としなくなるんです。
このシーンこそギイにとってアンジェリーナが本当のママになった瞬間かもしれませんね。
正二、フランシーヌ人形と邂逅す
アンジェリーナが黒賀の里でギイと過ごしている頃、才賀正二は街中でアンジェリーナそっくりな人物と出会うのですが、その人物というのは「真夜中のサーカス」を立ち去ったあのフランシーヌ人形だったんですね。
お互いに正体を知らないまま交わす二人の会話は、とても敵対する関係者同士とは思えない新鮮で興味深いものがありました。
フランシーヌ人形は100年もの時を「笑う」ためだけに「真夜中のサーカス」を率いて旅を続けてきたものの、「笑う」方法はいつまで立っても見つからず、とうとう疲れてしまったフランシーヌ人形はいつしか「消えたい」と思うようになったんですね。
だから破壊した人形の部品に書かれた「才賀アンヂェリイナ」なる人物に自らを分解してもらおうと訪れたとのことですが、才賀正二は彼女の意を組んで、分解ではなく人間よりも力を弱める「弱体化」の改造を施します。
ちなみに、ここで登場するフランシーヌ人形は白金(バイ=ジン)に首をしめられ見捨てられた「真フランシーヌ人形」であって、鳴海によって破壊された「偽フランシーヌ人形」とはまた別物なんですよね。
フランシーヌはルシールの伯母さん
アンジェリーナとフランシーヌ人形は見た目がそっくりなのですが、実は元となるフランシーヌはルシールの伯母さんということで血縁関係にあったんですね。
口減らしのために売られていった街で白銀と白金の兄弟に出会うことになったのが運命の始まりというのですから、この物語の因果の深さを感じずにはいられません。
エレオノール誕生!
フランシーヌ人形の姿を見つけたギイはオリンピアで攻撃体制に入るものの、アンジェリーナが急に産気づいたことによりそれどころではなくなってしまいます。
産婆を呼ぶ時間もない緊迫した状況の中、アンジェリーナのたってのお願いにより医術の心得があるギイは、渋々ながらも子供を取り上げることを引き受けます。
なかなかの無茶ぶりですが、それだけの信頼関係が二人の間にはすでに構築されているということなのでしょう。
子供を取り上げることを引き受けたギイの横にはなぜかフランシーヌ人形が同席しているのですが、この出産という行為にフランシーヌ人形はなぜか興味深々なご様子で。
特にギイから「分娩」について説明を受けたときのフランシーヌ人形の驚く様子は妙に親近感が湧きましたね。
この出産シーン、思っていたよりも描写に力が籠もっており、必死に子供を取り上げようとするギイのひたむきさは特に好印象でした。
最後は正二の手によって分娩は成功するのですが、今度はなかなか泣き声を発することができません。
そこで行動を起こしたのは意外なことにフランシーヌ人形だったんですね。
おもむろに赤ん坊をさかさに持ち上げると、お尻を一発「パシーン」。
そのおかげで赤ん坊は元気な泣き声を発することができるようになります。
まさにみんなの協力によって、エレオノールは無事に誕生することがかなったんですね。
それにしてもまさか最後の決め手となったのが、フランシーヌ人形の一発だったなんて・・・あまりにも奇想天外すぎると思う。
でも、だからこそこの出産シーンは感動的なものになったのでしょうね。
まとめ
アニメ「からくりサーカス」第17話「訪れし者」を視聴した感想について書きましたが、いかがだったでしょうか?
タイトルにある通り、今回の訪れし者達は次の3人。
- ディーン・メーストル
- ギイ・クリストフ・レッシュ
- フランシーヌ人形
一人目のディーン・メーストルは後の「才賀貞義」となる人物なのですが、その詳細は謎に包まれており、唐突に現れた感が否めません。
二人目のギイについては、現代と明治時代にそれぞれ来訪しているわけですが、明治の頃の少年ギイと、現代のギイではかなり性格が違うように感じましたね。
きっとアンジェリーナ・ママのおかげでしょう。
そして三人目はフランシーヌ人形だったのですが、彼女との会話を聞いている限りでは、ゾナハ病を撒き散らす根源「真夜中のサーカス」の首領とはとても思えない、どちらかというととてもピュアな存在のようにすら感じられてしまう、とても不思議なキャラクター性の持ち主でしたね。
そして数奇な運命の元、しろがねことエレオノールが誕生を果たすことになったんですね。
「からくりサーカス」ってほんと数奇な運命の物語だな~とつくづく感じさせられた次第です。
以上、アニメ「からくりサーカス」第17話「訪れし者」の感想でした!
- 第1話『開幕ベル』
- 第2話『約束』
- 第3話『奈落』
- 第4話『コラン』
- 第5話『サーカス〜出発』
- 第6話『地獄』
- 第7話『Demonic』
- 第8話『一瞬の始まりと終わり』
- 第9話『記憶』
- 第10話『フランシーヌ』
- 第11話『ファンファーレ』
- 第12話『「顔無し」司令』
- 第13話『ルシール』
- 第14話『夜更けの海』
- 第15話『はじまりの場所へ』
- 第16話『出会い』
- 第17話『訪れし者』
- 第18話『微笑』
- 第19話『影の正体』
- 第20話『黒い太陽』
- 第21話『銀色の女神』
- 第22話『「ハリー」へ向かう!!』
- 第23話『悪魔再び』
- 第24話『脱出へ』
- 第25話『モン・サン・ミッシェルにて』
- 第26話『アニマル・ショウ』
- 第27話『転送(ダウンロード)』
- 第28話『ぶたちゃんはあるいてった』
- 第29話『しろがねのやったこと』
- 第30話『Pieta(ピエタ)』
- 第31話『黒の流星』
- 第32話『暇乞い』
- 第33話『仲町三人VSレディ・スパイダー』
- 第34話『背中を守る者』
- 第35話『抱擁』
- 第36話『閉幕』
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