映画「THE FIRST SLAM DUNK」感想!120パーセント井上雄彦

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映画「THE FIRST SLAM DUNK」を観てきました。

 

公開から約1ヶ月遅れでの鑑賞ということで、それほど期待値も高くなく、途中でトイレ行ったり、最悪途中で寝ても「ま、いっか」程度のテンションだったわけですが…。

 

観終わった今、そんな自分を全力で折檻したい。

 

そんな衝動に駆られるような衝撃的な作品でした。

 

というわけで今回は映画「THE FIRST SLAM DUNK」の感想について書きますね~。

 

 

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そもそも観るつもりはなかった

 

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映画「THE FIRST SLAM DUNK」は公開前からいろいろと話題になっていたものの、個人的には「なぜ今さらアニメ化するの?」とかなり冷めていたんですよね。

 

予告編の映像を見ても「なんかカクカクしてるな」という印象しか受けなかったし。

 

原作の続編ならまだしもどうやら既存エピソードの焼き直しということらしいし。

 

それよりも「バガボンド」はよ再開してくれ! という気持ちのほうが強かった。

 

また、劇場公開前なのにYahooの映画レビューでは2点台がつけられたり。

 

テレビアニメ版から声優が一新されているなどの情報が直前に出てくるなど、とにかくいい印象がまったくなかった。

 

しかも主人公が宮城だと?

 

でも今なら言える。

 

「観に行ってよかった!」と。

「主人公が宮城で本当によかった!」と。

 

 

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山王戦なんて映像化不可能だと思ってた

 

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映画「THE FIRST SLAM DUNK」で描かれたのはあの伝説の山王戦。

 

「THE FIRST」じゃなくて「THE FINAL」の間違いでは?

 

序章的な立ち位置なんじゃないの?

 

「THE SECOND」はないってこと?

 

「スラムダンク」という作品において山王戦とはある意味バスケット漫画の頂点の中の頂点にあるエピソードなんですよね。

 

あの試合を映像化とか……しかも3DCG?

 

もはや地雷臭を通り越して腐敗臭しかしないんだが?

 

全然そんなことなかった。

 

3Dモデリングされた登場人物たちは井上雄彦のタッチを完璧に再現していたし。

 

動きはモーションキャプチャーで原作では描ききれなかった臨場感と納得感でミッチミチ。

 

試合中の選手たちの間を縫うような今までに見たことがないようなカメラワーク。

 

動いてもよし、止まってもよし、な美しいキャラクター造形。

 

プレイとBGMのシンクロ率も異常に高く、その度に鳥肌が立ちすぎてもう変態(タイヘン)

 

今作以外にも3Dモデリングを採用したアニメーション作品は多々あるけれど、今作ほど原作を忠実に再現した3Dモデリングはないと思う。

 

山王戦って映像不可能じゃなかったんだ。

 

 

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宮城リョータが大好きだ

 

The spirit collection of Inoue Takehiko スラムダンク Vol.2 宮城リョータ

 

観た人の中でも大きく賛否が分かれているのが宮城リョータによる過去回想。

 

山王戦をノンストップで見たい、という人もいれば、宮城の回想良かった、という人もいる。

 

私は後者の人です。

 

今作では原作では描かれなかった宮城の過去や家族についての回想が山王戦の合間にちょこちょこと挟まれるのですが……。

 

個人的には宮城の回想が今につながるまでの過程がとても興味深かった。

 

父に続き兄を亡くした喪失感……その喪失感の受け止め方がリョータと母親、そして妹が本当に三者三様なんですよね。

 

その喪失感が時間を経て徐々に変化していくところや、思わず感情を吐露する場面などがとても丁寧に描かれており、それが山王戦へとしっかりフィードバックされていく。

 

宮城リョータの心技体が成長していく様子に、なぜか涙がこぼれてしまう。

 

個人的には宮城と三井のファーストコンタクトが胸熱だった。

 

三井めっちゃええやつやんけ……。

 

宮城リョータをより好きになることで、山王戦の深みが増す相乗効果……まことにありがたいことです。

 

 

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声、いいよ!

 

THE FIRST SLAM DUNK re:SOURCE (愛蔵版コミックス)

 

物議を醸したテレビ版からの声優陣の総入れ替え。

 

私自身、テレビ版はほとんど観たことがないので声優陣の入れ替えについては特に思うことはございませんでした。

 

そして実際に鑑賞した上での声の印象を申し上げますと…。

 

声、いいよ。

 

違和感ゼロよ。

 

合ってるよ。

 

としか言いようがありません。

 

中でもジャイアン役でおなじみの木村昴が務める桜木春道。

 

ネットではずいぶんと叩く声が多く上がっていたようでしたが、個人的にはどストライクすぎて感情移入しまくりでした。

 

山王戦における春道は序盤こそ活躍が少なく、むしろやらかす場面のほうが多かった。

 

しかし、王者山王相手でもまったく物怖じすることなく、徹頭徹尾勝利を疑うことのないポジティブモンスター春道には木村昴の声が素晴らしく合ってたと思う。

 

もちろん春道以外のキャスティングも素晴らしく、違和感なんてまったく感じませんでしたね。

 

テレビ版にはテレビ版の、映画版には映画版の最適なキャスティングをした、ただそれだけのことだと思います。

 

 

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結末わかってても感極まる

 

PLUS/SLAM DUNK ILLUSTRATIONS 2 (愛蔵版コミックス)

 

山王戦、原作で結末わかってても感極まるものがありましたね。

 

特に春道が選手生命にかかわる負傷してからの超展開。

 

いっときは20点差以上つけられ絶望ムードが漂うも、奇跡的な追い上げを見せ、いつしか観客も味方につけ。

 

安西先生ですら教師という立場を忘れ判断を誤らせてしまう。

 

最後数秒で逆転され、チーム全員が絶望で動きを止める中、真っ先に全力疾走する桜木花道。

 

もう終盤はずっと鳥肌立てながら泣きながら拳握りしめて無我夢中で観てました。

 

映像で観る山王戦すげぇ。

 

結末わかってるのに興奮が止まらない。

 

映画「THE FIRST SLAM DUNK」

 

ここまでの作品だと思わなかった。

 

ぜんぜんFIRSTじゃない。

 

これはFINALや。

 

バスケアニメの頂点や。

 

もう続編作ってほしいとも思わん。

 

スラムダンクはこれでいい。

 

井上雄彦の120パーセント、十二分に堪能させていただきました。

 

本当にありがとう。

 

次は「バガボンド」に期待します。

 

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