アニメ「不滅のあなたへ」観てますか?
今回は4年の時を経て、グーグーの真実を知ったリーンの想いに注目です。
平和すぎた4年間
フシとグーグー達の4年間は実に平和なものだったようですね。
グーグーはムキムキマッチョに、リーンは年相応に、そしてフシもまた年月に応じた成長を見せていた。
この4年間はノッカーによる襲撃もなく、フシもまた人間としてグーグー達と同じように生きることを最優先にしたことで、一度も変身することなく、非常に刺激の少ない生活を営んでいたんですね。
変身さえしなければ、年月とともに成長、あるいは老化する、ということか。
観察者のナレーションが少々不満そうなのが印象的だった。
とはいえ、この平穏な4年間はフシの心にとっては大きな糧になったようで……料理をしたり、裁縫したり、リーンとおしゃべりに興じたりと、見違えるほど人間らしくなってましたよね。
許されざる者
グーグーの兄、シンが4年ぶりに訪れてきていましたね。
シンはグーグーを見捨ててお金を持ち逃げした後、行き倒れていたところをグーグーから指輪を渡されそれっきりだったわけですが……。
その時のグーグーの慈悲によりまっとうな生き方ができるようになったんですね。
シンは当時の自分の行いを反省し、グーグーに謝罪をするも受け入れられず。
そりゃそうですよね。
シンが言うところの「どうかしていた」はなんだか責任転嫁のような印象を受けた。
仮にシンを許して一緒に暮らしたところで、また「どうかする」可能性はあるだろうし、グーグーが言っていたように、その部分はシンの本質だとも思う。
何より、シンは今のグーグーを見くびりすぎている。
今のグーグーは兄シンがもたらした逆境を見事に乗り越え、本当の家族を手に入れた。
シンが入り込む余地なんてないし、指輪も返して欲しくもない。
確かにシンは改心したのかもしれない。
けれども、今回シンがグーグーの前に姿を見せたのは、あくまでも自身の名誉の回復のため……グーグーの兄という立場にすがりついているだけでしょう。
ただ、指輪を手放さずに返しに来たところについては評価できると思うんですよね。
シンにできることは時間をかけて、少しずつ少しずつグーグーへの謝罪を続けることくらいでしょうか。
死亡フラグを立てる酒ジジイ
酒ジジイがグーグーの死亡フラグを立てるような発言をしていましたね。
この4年間の生活で、フシやグーグーをはじめとする「家族」は、より一層親密さを増したようで……特に酒ジジイはグーグーのことを孫のように感じていた。
グーグーがとてもいいヤツなのは言うまでもないことなのですが……今回、そんなグーグーの気質が如実にあらわれていたのが新しく作られた仮面でしょうか。
この4年間、ノッカーによる襲撃は一度としてなかったものの……グーグーは弟であるフシを守るべく、常に臨戦態勢でいたんですね。
その結果、体はムキムキマッチョとなり、体内の酒貯蔵庫も火種としてそのまま残し、酒も常に入ってる。
酒ジジイはそんなグーグーのため、1年がかりで新たな仮面を製作した。
その仮面は対ツリーマンことノッカーとの戦闘を想定したもので、松明がなくても着火できる仕組みを搭載……おそらくはグーグーが依頼したものなんだと思う。
リーンの誕生会に出かける際にも、いつ何時ノッカーによる襲撃があるかわからない、とお腹の中の酒もそのままにするなど、グーグーは兄として常に弟のフシを守らんと備え続けてる。
シンとはまったく違いますよね。
そんなグーグーだからこそ、酒ジジイもすっかり絆されてしまったのでしょうね。
酒ジジイは、自分が老齢なのを非常に悔いていた……なぜならグーグーよりも必ず先に死んでしまうから。
できるならば、グーグーが幸せになる未来をまるっと見届けてから、死にたい。
まさか酒ジジイの口からこんな愛情溢れた言葉が出てくるなんて……ちょっとウルっと来たわ。
でもこの作品において、この酒ジジイのセリフは不穏なことこの上ない。
酒ジジイにより立てられたこのフラグ……なんとかへし折られて欲しいものです。
点から線へ、つながる想い
今回はグーグーに対するリーンの記憶や気持ちが次々とつながっていく展開がたまりませんでしたね。
思えば、グーグーはずっと一貫してリーンのことを知っているのに対し、リーンはグーグーのこれまでの生い立ちについてはほとんど知らないんですよね。
皮肉なことにもそのきっかけとなったのが、シンが返しにきた指輪。
この指輪はまだ幼い頃のリーンが、仮面をかぶる前のグーグーにお礼にと渡したものだったわけですが……思わぬ形でこの指輪がリーンの元へ戻ってきたことにより、今のグーグーとあの露天商の少年がつながるんですね。
そしてもう一つ大きなきっかけとなったのが、紫色の花・ユメキキョウ。
この花はリーンが腕に傷を負うきっかけとなった丸太事故の時に見ていたもの……そしてグーグーが知る唯一のリーンが好きなものでもあるんですね。
でもリーンとその周りの人たちにとって、このユメキキョウは事故を想起させる不吉なものでしかなかった。
リーンにユメキキョウをプレゼントしたグーグーは、周りの不況を買った結果、一足先に誕生パーティ会場から抜け出すのですが……追いかけてきたリーンと過去の話について少しずつ少しずつ触れていくことになるんですね。
ユメキキョウはリーンにとっては、丸太事故のときに初めて目にした花……そしてグーグーはその時の様子を知っていた。
丸太事故、助けた相手、大きな怪我……今までリーンの中でバラバラだった点が、ようやく一本の線につながった。
4年間、グーグーはその事に一切触れることなしに、リーンとほぼ両思い状態へとなっていたわけですが……残念ながら酒とともに去りぬな事もあったことから、お互いに気づくこともなかったんですね。
そんな両者が4年の時を経て、やっと両想いに気づけたというのに……このタイミングでノッカー襲撃とかこの作者ほんと鬼ですよ鬼。
4年間、刺激なしに生きてきたフシが撃退できる見込みはあるのか?
成長したグーグーの活躍に期待したいところです。
以上、アニメ「不滅のあなたへ」第11話「過去からの贈り物」を視聴した感想でした!
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