「教場」はフジテレビ開局60周年特別企画として制作されたスペシャルドラマ。
前編でとにかく異彩を放ちまくっていた木村拓哉演じる風間教官……今回はどのような形で警察官の卵たちをふるいにかけていくのか?
というわけで、今回はドラマ「教場(後編)」を視聴した感想について書きますね~。
右目の詳細は語られず
気になる風間教官(木村拓哉)の過去については結局具体的に語られることはありませんでしたね。
一番気になっていた右目の件についても詳細は不明……都筑が独自に調べ上げていた内容についてもあまり触れられることはなかった。
風間の過去については断片的に語られた情報のみだったわけですが……このドラマに関して言えば逆に良かったのかも知れない。
むしろ風間教官はある程度謎を残していおいたほうがいいと思う……わからないからこそ気になる人って一定数いますからね。
それにあんまり風間ばかりにウェイトを置いてしまうとその分生徒達の描写が減っちゃいますし。
風間の過去についてはまた別の機会にでもドラマなり映画なりで描いてくれたらいいかな、と思いました。
都築の心の奥にあるもの
風間教場でトップの成績ながらも、警察官を忌み嫌い、風間教官の経歴を調べるなど、性格的にかなり難ありと思われた都築耀太(味方良介)……最後の最後で見せてくれましたね。
風間教官の例の乱暴すぎる手口で、都築の心の奥底にあるものをグイグイと掘り下げていくわけなんですけど……そこで吐露された都築の本心には思わず鳥肌が立ってしまいました…と同時に涙もポロリ。
こんな事考えてたんか…!
これまで憎まれ口ばかり叩いていた都築の見方が一気に変わるシーンでしたね。
都築の本心を聞いた風間も、そんな都築を全肯定……そんな警察官を待っている、という風間の言葉に胸が熱くなりました。
このシーン、まわりの役者さんも本気で泣いてたんじゃないかな…それ見てさらにもらい泣きしてしまった。
それにしても都築の本心のなんと尊いことか……普通なら逆恨みしてそこで終わりだろうに。
自分自身が弱者に寄り添う警察官になろうとする心根がとにかく尊すぎた。
風間教官もすべてを見通した上で、あえて乱暴な方法を取ったんでしょうけど…おそらく都築自身がその本心に気づいていない、ということを見抜いてたんでしょうね。
このシーン、本当好きだわ。
被害者の痛み
「遺族になったつもりで捜査にあたれ」という風間の言葉……とても核心をついているように思いました。
最終試験の時の被害者は人形だったため、生徒達は風間の言葉を実感できず、簡単にスルーしてしまっていたけれど……もしもその言葉を念頭に捜査を進めていれば、おのずと被害者の痛みに寄り添う気持ちになれたんじゃないでしょうか。
風間の言葉は、警察官だからというだけでなく、すべての人に当てはまる、ある意味人間の根っこの部分に関わる言葉だったように思います。
別れの握手が胸熱
卒業式を終え、風間と生徒達が別れの握手をするシーン……とても胸熱でしたね。
一人一人順番に握手していくわけですが、その時に風間教官がかける言葉が短いながらも胸に刺さるんですよね。
二言三言交わすだけの会話なんですけど、とにかく密度が濃いぃんですよ。
そしてみんなが目を潤ませて、風間教官が差し出した手を両手でしっかりと握りしめる……その固い握手を見てるだけでも涙がこぼれて来ちゃう。
宮坂に関しての握手は映されていなかったけれど、風間教官がかけた、たった一言の破壊力は抜群だったと思います。
そして、たった半年間の卒業式にしては随分と密度が濃いぃなぁ…と改めて実感。
とにかく胸が熱くなる別れのシーンでした。
エピローグはしっかりと
警察学校を卒業したあと、交番に勤務する生徒達の様子がしっかりと描かれていましたね。
風間教官の教えをしっかりと受け継いだ5人達……それぞれ充実した日々を送っているように見えました。
また、途中で辞めることになった、岸川(葵わかな)や枝元(富田望生)についても描いてくれていたのが良かった。
終始明るい姿で和ませてくれた石山(村井良大)と岸川のその後が気になるところです。
でも、個人的にもっとも印象的だったのは都築でしょうか……弱者に寄り添う、をしっかりと実践している姿に、思わずニヤニヤしてしまいました…都築尊い。
こんなふうにしっかりとエピローグを描いてくれると、見終わったあとの満足度も高く、何より余韻が心地いい…。
しっかりエピローグに万歳。
まとめ
ドラマ「教場(後編)」を視聴した感想について書きました。
今回の後編……前編に比べると少しだけ中だるみした感は否めませんでしたが、最後の都築の本心をえぐり出すシーンには本当に胸が熱くなるものがありました。
こういう見え方が180度変わるような演出、とても大好物です。
個人的にはふるいにかけられた後の元生徒達がどうなったのかについても描かれていれば尚良かったかな、とは思いましたが……そこは別の機会にでも描いてくれると嬉しいですね。
風間教官については、最後の最後までミステリアスなところが多かったけれど、そこが逆にいい意味での余韻を残すかたちになったようにも思います。
気がつくと、年末年始、キムタクのドラマや映画ばかり見ていたような気がする…。
「グランメゾン東京」「マスカレード・ホテル」「教場」……どれも面白い作品ばかりだったなぁ…。
以上、ドラマ「教場(後編)」の感想でした。
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