ドラマ「半沢直樹(2020年版)」観てますか?
前回の第1話では大和田や伊佐山といった濃すぎるメンツにちょっと胃もたれしてしまいましたが……今回の第2話もそのこってり感は増すばかり。
なぜなら半沢自身も濃さを増してきているから。
というわけで、今回はドラマ「半沢直樹(2020年版)」第2話の感想について書きますね~。
どっちもコンプライアンス違反
半沢vs伊佐山の買収対決……これどっちもコンプライアンス的に大いに問題ありですよね。
諸田&三木による買収案件の情報リーク、渡真利による社内機密事項の漏洩、そして三木の窃盗まがいの画像メール……。
この作品は基本的には勧善懲悪な展開が売りなんですけど……半沢自身のやってることってブラックよりのグレーですからね……正直どっちもどっちという気がしないでもない。
けれども、半沢の場合はあくまでも顧客第一主義……ある意味、中野渡頭取の理念を一番理解しているし、実践もしている……何より自分の進退について歯牙にもかけないところがいい。
一方、伊佐山の理念は半沢とはほぼ真逆……強きに媚びて、弱きをくじき、立てるスキームは詐欺まがい……何より一番目につくのが常軌を逸したパワハラ行為……これらの行動はすべて自分の出世のためだけに行われている。
なにより市川猿之助の演技がえげつない。
そうなるとやっぱり半沢に肩入れしたくなるんですよね。
おそらく半沢も相手が正攻法で来る分には、ホワイトな手法で対抗するんだろうけど……違法紛いの手法で来られた場合は、やっぱり倍返ししておきたいところでしょう(?)
かといって、どちらもコンプライアンスに違反していることだけは間違いないんですけどね。
おしまいDEATH!
第1話では「恩返し」が話題になっていた大和田ですが……今回もパワーワードを投下してきましたね。
それも「おしまいDEATH!」。
2話目にしてようやく半沢と直接対面した大和田は、半沢を懐柔しようと甘い言葉をささやくものの……もちろん半沢がそんな言葉に乗るはずもなく。
そんな半沢に対しジェスチャーつきで飛び出したのが今週のお言葉「おしまいDEATH!」……これたぶんアドリブですよね。
原作ではすでに退場済みのハズの大和田さん……どこまでのレベルの台本が用意されているのかはわからないのでなんとも言えませんが……見れば見るほど香川照之が好き放題やってるようにしか見えないんですよね。
今回は市川猿之助の顔芸も相当濃いいけど、香川照之の顔芸もさらにキレを増している……もうドラマ版では絶対にはずせないポジションを確立してしまってますよね。
大和田さん……次はどんな名言を残してくれるんだろう?
万年筆
森山と瀬名の万年筆が上手に機能してましたね。
この万年筆のエピソードは原作にはないドラマオリジナルの要素なんですけど、二人の関係を表現するのにとてもいい役割を果たしていたように思います。
原作ではドラマのように二人が喧嘩をする場面などなく、すんなりと旧交を温めていくのですが、ドラマでは森山に対して銀行のスパイという誤解が生じてしまう。
役員二人に裏切られたばかりの瀬名の心境を考えれば、確かにその流れのほうが自然なようにも思えてくる……そして、そんな二人の関係を補完するのが万年筆なんですね。
この万年筆があるからこそ、二人の誤解は解けたし、ここ一番の大事な場面では思わぬ形で万年筆が助けてくれた……とても良い演出だったように思います。
さすがに1万年使い続けることはできないけれど。
やられたらやり返す……逆買収だ!
今回、伊佐山が電脳雑技集団に提示したスキーム……半沢が言うように確かにひどいスキームでしたね。
瀬名が尊敬するフォックスの社長にホワイトナイトのふりをさせ、新株を買い取らせ、フォックスごとスパイラルを買収する。
東京中央銀行、太洋証券、フォックス、そして電脳雑技集団といった大企業がつるんでこんな事しでかすなんて……到底予想できないですよね。
今回の半沢もある意味違法すれすれのところで動いていたわけですが……このスキームに対抗するにはそれくらいのリスクを取ることはある意味必須だったのかもしれない。
それに瀬名の場合、役員二人に裏切られたこともあり、精神的にも相当参っている様子でしたからね。
そう考えると森山から半沢へとつながったのは瀬名にとってはまさに僥倖だったことでしょうね。
たとえこのスキームがわかったところで、半沢以外の人間だと親会社の意向を優先せざるを得ないでしょうから。
第1話の終わりではタッチの差で伊佐山に辛酸を舐めさせられてしまったけれど……今回は「逆買収」というカードを出しての締めくくり。
自分の進退を意にも介さず、大和田の目の前で堂々と中野渡に反逆宣言……まさに半沢直樹の真骨頂だったように思います。
まとめ
ドラマ「半沢直樹(2020年版)」第2話を視聴した感想について書きました。
今回の第2話もとても密度の濃いい展開だったように思います。
ドラマならではのアレンジもうまく機能……特に万年筆はいい仕事してたなぁ…。
また、個人的には三木が原作よりもいい感じの扱いを受けていたのが印象的だった……なるほど、だから東京03なのか。
ドラマ化された池井戸作品って、基本的に属性をより強調する傾向があると思うんですよね。
「陸王」の時には原作よりも「良いヤツ」扱いされるアレンジが多かったし。
今回の半沢直樹もひょっとしたらそのパターンが踏襲されているのかもしれませんね。
次回もとても楽しみです。
以上、ドラマ「半沢直樹(2020年版)」第2話の感想でした!
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