アニメ「聖女の魔力は万能です」観てますか?
今回はもう一人の聖女アイラと、残念な王子カイルにスポットが当たるお話です。
アイラの事情
今回は今までほとんど登場する機会がなかったもう一人の聖女、アイラについて描かれていましたね。
リズから伝え聞くアイラの評判は決していいものではなく、セイは密かに心配していたわけですが……アイラ自身は決して悪い女の子ではないんですよね。
召喚前は両親とも仲の良い様子が描かれていたし、理不尽な召喚を実施したカイルに対しても、カイルの良い側面を精一杯拾い上げるだけでなく、召喚された以上はなんとか役に立ちたいと奮起していた。
学校で魔法について学びはじめてからは、独自に練習し甲斐もあってか、とても精密な魔力操作を見せていましたしね。
特に雨で濡れた体を水魔法で取り除く様子は、アイラの魔力制御がいかに突出したものなのかが一目瞭然だったと思う。
また風魔法においても精密な魔力制御で自由自在な感じでしたし。
アイラには聖女としての力がない代わりに、魔法操作に関する才能が備わったのかもしれませんね。
彼女の置かれた環境は、カイル王子が用意したいわば「温室」的なもの。
衣食住および勉強については一切不自由しないものの……カイル王子とその側近以外との交友についてはまったく広がる様子がなかった。
それゆえアイラは周りの事情についてますます疎くなる一方で、カイルが婚約者持ちという立場もあることから、事情を知らない周りからすると、アイラに対する印象はみるみる内に悪くなる。
雨宿りの時に少女と一緒になったときは、本当に惜しい事をした。
アイラはセイに比べると、周りに馴染むのに少し時間がかかるタイプなんでしょうね。
カイルの過保護が悪い方向に働いていることもあり、ますます馴染む機会が減っている。
このままではアイラが精神的に参るのも時間の問題のような気がしますね。
やっぱり残念なカイル王子
今回はアイラにスポットが当てられていることから、否応なしにカイル王子についての描写も多くなっているんですね。
カイル王子は王族としての責任感を強く持っている反面、思い込みが激しすぎるせいか、すぐに視野狭窄に陥る場面が多々見られる。
召喚した地味OLセイを地味さのあまりに「メイド」と勘違いして声をかけなかったり、アイラに好意を持って近づくリズに対しては理由も聞かずに問答無用で突き放したり。
優しいアイラはそんなカイルのことを「不器用だけど素直で真面目な人」と解釈するのですが……これはあまりにも拡大解釈がすぎると思う。
また、カイル本人は「綱紀粛正」のために敢えて嫌われ役を買って出ているつもりかもしれないけれど……カイルが慕われない理由はもちろんそんなことじゃないでしょう。
思い込みが激しく、周りの意見に耳は傾けず、ただただ空回りし続ける。
けれども王族としての意識だけは無駄に高いもんだから、余計にたちが悪いとも言える。
ただ、意外にもカイル本人はそんな己の欠点をちゃんと自覚してたりするんですよね。
だからといって反省して次に活かす、というような殊勝な考えはまったくない。
本人は「愚直」という言葉を好んでいるみたいだったけど……残念なことにカイルの側近たちもまた、この性質を好ましく思ってしまってるんですよね。
アイラに対しては、理不尽な召喚をした罪悪感から、過剰なまでの保護者意識を抱いている……そういった心境に至った点については悪くないとは思うものの。
言っちゃ悪いけど、アイラにとって最も不幸だったのは、召喚されたことではなく、カイル王子に出会ってしまったことなんじゃないでしょうか。
その点、セイはカイルの目に止まらなかったおかげで、今、楽しく過ごせてる。
カイル王子の残念さを改めて実感した次第です。
リズの活躍に期待
カイル王子の庇護下にある限り、アイラに明るい未来はやってこないような気がする。
ただ、そんな状況の中、今回リズが直接アイラに接触をしてくれた。
リズはカイルの婚約者という立場上、アイラの存在をもっとも忌避しているはず……にも関わらず、リズはセイと同じようにアイラとも仲良くなりたいと、心から思っている。
今回はあともう一声、といったところでカイルの邪魔が入ってしまったわけですが……リズの行動はアイラの心に少なからず響くものを残してくれた。
ここから先、アイラ自身がどう動くのか……その動き次第だと思うのですが。
アイラの様子を見てる限りでは、カイル達の保護下から脱却するにはまだまだ時間がかかりそうでしたね。
そうなってくると、やっぱり引き続きリズが頑張るしかないのかな……。
幸い、カイル王子の弟はリズに理解があるようだったので、今後は二人でタッグを組んで何とかアイラとお近づきになってもらいたいところですね。
次回もとても楽しみです。
以上、アニメ「聖女の魔力は万能です」第7話「章間」を視聴した感想でした!
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