映画「劇場版 FINAL FANTASY XIV 光のお父さん」を観てきました。
「光のお父さん」とは、オンラインゲーマー・マイディーさんが運営するブログ「一撃確殺SS日記」で連載されていた「実話」なんです。
「フィクション」じゃなくて「ノンフィクション」
私はドラマ化してからブログの存在を知ったんですけど、これが読み出すと止まらん止まらん。
電車の中で思わずこぼれ落ちた涙が誰かのカバンを濡らしたのは内緒です
そんな最高の実話を元に作られた映画「劇場版 FINAL FANTASY XIV 光のお父さん」はやっぱり最高でした。
ドラマ版よりもさらに冒険したアレンジが秀逸
今回の劇場版「ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」は、ドラマ版のときに比べてさらに冒険したアレンジが加えられていました。
これはドラマ版の制作陣が引き続き劇場版も手がけたからこそできたアレンジだったと感じました。
光のおとうさんという作品の一番大切な根っこの部分を押さえているからこそ可能な冒険。
今回の冒険アレンジ…めちゃくちゃグッと来ましたよ
妹・美樹がめちゃくちゃいい仕事してた
今回の冒険アレンジの筆頭とも言えるのが、まさかの妹キャラ追加。
どうも
妹の岩本美樹です
実際に映画を観てみるまでは期待と不安が半々だったんですけれど、いざ本編が始まってみると、この妹がめちゃくちゃいい仕事してるんですよ。
妹がアキオ(坂口健太郎)とお父さん(吉田鋼太郎)の間にさりげなく入ることによって、アキオとお父さんの二人の間に流れる独特のぎこちなさが際立つ際立つ。
お互いに直接しゃべらず、妹を経由して会話するシーンなんて、ほんとうに「あるある」と思ったし、ときにツッコミ、ときに弄り、ときに親子の絆を見せるなど、この妹さんがいると本当にいろいろ捗る捗る。
違和感も全然なかったし、実際「マイディーさん、実は妹いるんじゃね?」と思うくらいしっくりくるものがありました。
妹の彼氏イベントで泣いたわ
妹・美樹は年頃の娘ということで、年頃の娘といえば避けて通れないのが「彼氏を家につれてくる」イベント。
しかも連れてきた相手が軽い感じの売れないお笑い芸人。
これはマイディーさんが元芸人ということで追加したんでしょうか。
家を守るのが自分の役目、という思いが強い光のお父さんは、この彼氏のことが気に入らなくて、説教した挙げ句に追い出してしまうんですね。
ブチ切れた妹も一緒に出てってしまうんですけど、そんな状況の中、エオルゼアの世界に現実逃避しようとするお父さんの行動がリアルすぎて笑えなかった(笑ったけど)。
その後マイディーの助言を受けて、お父さんは彼氏のお笑いライブをお忍びで見に行くんですけど、そのときの彼氏君の一生懸命さを見て考えを改めるシーンは、普通にじんわり泣けた。
ただ申し訳ないんですけど、ゲーム内でマイディーに相談するお父さんの苦悩シーンはただただ面白かったです。
まさかの同僚(女の子だ)もFFXIV参戦
アキオに今は亡き飼い犬の姿を重ね、思いを寄せる同じ会社の同僚・井出里美(佐久間由衣)。
彼女もまたブログでは登場しないオリジナルの人物なんですけど、今回はドラマ版と違って、彼女もFFXIVの世界へと参戦し、ともに冒険するんですね。
きっかけはアキオとお近づきになりたいという「下心」からくるものだったんですけど、いざFFXIVをプレイすると「まるで映画みたい」と驚き、気がつくとすっかりハマってた、というこの流れ。
テンプレだけどやっぱりこういう展開好きやで
使用キャラがゴリゴリのマッチョというギャップも面白いし、社内でFFXIVのことで相談する二人を見て、プロポーズと勘違いされてしまう展開も本当にすこ。
お父さん以外にもリアル人間関係のある人物を光の戦士を登場させるというアレンジは、意外と盲点だったかもしれない。
それにしても井出さん役の佐久間由衣
めちゃくちゃ可愛かったな…
小さな幸せを運ぶ、涙の「お茶漬け」プレゼン
リアルパートにて今回新たに追加されたのが「お茶漬け」のプレゼンシーン。
絶対に落とす訳にはいかない広告コンペの件で苦悩したアキオは、マイディーとしてインディ(お父さん)に相談するんですけど、この時のインディの助言がマイディーにクリティカルヒットするんですね。
FFXIVでの会話を通じてお父さんがどんな人なのかが徐々にわかってくるんですけど、特にこの助言シーンは大手企業の会社役員にまで上り詰めた男の風格を感じさせるものがありました。
また、父との「お茶漬け」にまつわる懐かしい思い出を、プレゼン相手の人たちに話すシーンのときに、相手の責任者が熱心に聞き入って、目頭を熱くする演出がたまりませんでしたね。
これは2時間という枠がある映画の中だからこそできた演出だったように思います。
パワーアップしたエオルゼアパートの演技
今回もドラマ版と同じ手法でエオルゼアパートを撮影しているんですけど、その演技がドラマ版に比べて格段にレベルアップしてるんですよね。
ドラマ制作時に比べて、FFXIV自体も数々のアップデートを経て、より豊かな表現が可能になったのもあると思うんですけど、演技や演出などの魅せ方もめちゃくちゃ上手くなってて、極端な話、ゲーム画面だけでも一本映画が撮れるレベルになってたと思います。
FFXIVのキャラクターの表情って本当に魅力的だわ
ボスとの戦闘シーンもドラマ版のときに比べて、よりわかりやすく、より迫力のある絵面となっていて、とにかくカッコよかった。
ツインタニアのトドメは特にヤバかった
とにかくカッコよかった(2回目)。
ぎこちない光の親子たち
主人公アキオは坂口健太郎、光のお父さんは吉田鋼太郎、という実力派俳優が務めたわけなんですけど、今回の映画版はドラマ版に輪をかけたぎこちなさとなっていました。
このぎこちなさ…個人的にはより現実に近いぎこちなさだな、と思いました。
そんな二人がFFXIVというオンラインゲームを通じて、ゲーム内では饒舌に、リアルでは恐る恐るコミュニケーションを取っていく描写が今回はより一層リアルに感じられました。
今回の劇場版はブログやドラマ版に比べると、少しシリアス成分多めとなっていて、二人の演技がとにかく熱かったし、何より光の親子の心の動きが、とてもわかりやすかったですね。
「FFⅢ」の約束は「FFXIV」で!
アキオにあるお父さんとの楽しい思い出といえば、夜中に一緒にプレイした「ファイナルファンタジーⅢ」(以下FFⅢ)のみ。
ラスボスの「くらやみのくも」を一緒に倒すと約束したものの、結局お父さんの仕事が忙しくなったことにより、その約束は果たされることがなかった。
しかし今回、長年の時を経てその約束は果たされることになる。
約束を覚えているのは自分だけだと思っていたアキオだったんですけど、実はお父さんも約束のことをしっかりと覚えていた。
序盤のFFⅢの伏線は、このシーンのためだったのか…!
この伏線の回収の仕方がとにかくヤバイ。
涙で前が見えん(泣)
ヤバイ、もう一回観たくなってきた。
まとめ
劇場版「FINAL FANTAXY XIV 光のお父さん」を観た感想について書きました。
今回、私が観に行った映画館では以外なことに若いお母さんと子連れという組み合わせのお客さんがけっこう多かったんですね。
お父さんが「いのうえ」と名付けようとするシーンや、「ファイナルファンタズィー」というシーンではあちこちからゲラゲラと笑い声が聞こえ、ときにはすすり泣きの声が聞こえるなど、妙に心地よい空間ができあがっていたのがとても印象的でした。
今回の劇場版「光のお父さん」は冒険的なアレンジが功を奏し、ドラマ版とはまた一味違った笑いと感動を堪能できる素晴らしい作品となっていました。
個人的には「光のお父さん」の中でも特に好きなのが、インディ(お父さん)がマイディー(アキオ)の前で膝をつくシーン。
今回はブログやドラマ版とは違った趣向を凝らしているんですけど、これがまた最高にいいんですよ。(泣くよ?)
ブログ、ドラマ、映画、それぞれ違った魅力と面白さがあるので、「光のお父さん」をまだ知らない人はぜひとも全てチェックして欲しいですね!
そして最終的にはFFXIVをプレイ。
以上、劇場版「FINAL FANTASY XIV 光のお父さん」の感想でした!
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