ルイス・ネリにドーピング疑惑が持ち上がってますね。
ルイス・ネリは2017年8月15日に行われたWBCバンタム級タイトルマッチで、山中慎介(帝拳)をTKOで破った新チャンピオンです。
山中(帝拳)はこの試合で世界タイトル防衛回数が日本人最多の13回に並ぶかどうかがかかった、重要な一戦となっていました。
しかし結果は、山中側セコンドのタオル投入により、レフェリーストップ。
残念な結果に終わってしまいました。
ところが、2017年8月24日(日本時間)になって、ルイス・ネリに試合前検査にて陽性反応があったことを発表。
その真相究明に乗り出すそうですが、はたしてどうなるのでしょうか?
陽性反応が出たのは「ジルパテロール」
ルイス・ネリの試合前検査にて陽性反応が出たのは「ジルパテロール」と呼ばれる薬物によるものだそうです。
では、ジルパテロールとはいったいどのような薬物なんでしょうか?
ジルパテロールとは?
ジルパテロールとは、筋肉増強剤に似た性質を持つ薬物のことで、主に次のような使われ方をすることが多いようです。
- 家畜(牛や豚など)の成長を促進するために、餌に入れる栄養剤として使う
- 体重や筋肉量を増やすのに有効
- 喘息の治療に使う(気管支の拡張、心拍数の増加)
特に気管支の拡張、心拍数の増加は肉体の運動パフォーマンスを一時的に上げるのに非常に有効とされています。
クレンブテロールに性質が似ている
ジルパテロールは筋肉増強剤として有名な「クレンブテロール」という薬物と似た性質を持っています。
クレンブテロールはボディービルダー達の間で愛用されていて、効率的に筋肉を増強するのにとても有効な薬物として利用されています。
アメリカの牛をよく食べるメキシコではよくあることらしい
陽性反応が出たとされる原因の薬物「ジルパテロール」ですが、実はメキシコではよくあることだそうです。
アメリカで肥育された牛肉を食すと、今回のような陽性反応が出ることがよくあるそうで、単純に陽性反応が出たというだけでは、直接薬物を摂取した、と結論付けるまでには至らないんですね。
ルイス・ネリが住んでいるのは、アメリカ国境付近にあるティファナという町。
アメリカで飼育された牛肉を食べる機会も多く、意図せず間接的に禁止薬物を摂取してしまったという意見も少なくないようです。
真偽はこれから究明、その後の展開はどうなる?
いずれにせよ、ドーピングの有無についての真偽の究明にはまだ時間がかかりそうです。
日本人の立場からすると、”クロ”なんじゃないの?と思いたいところですが、現時点ではなんともいえなさそうですね。
WBCのスライマン会長とプロモーターのベルトラン氏はお互いに親密な関係にあることから、両者の間での穏便な話し合いで済まされてしまい、結果的に”シロ”となるケースも十分に考えられます。
一方、過去の例においては、”クロ”と判断されるケースもあれば、”シロ”と判断されるケースの両方があり、どちらに転ぶとも分からない状況です。
しかし、”クロ”と判断される可能性も十分にあるわけですから、ここはあきらめたくないところですよね。
”クロ”の場合はどうなる?
もしも今回の陽性反応の究明結果が”クロ”と判断された場合は、次の3通りの対応が考えられます。
- 無効試合となり山中が王座に返り咲く
- 同じく無効試合扱いとなるが、王座は空席のまま
- 日を改めて再試合
せっかく”クロ”になっても「2.」の山中の王座陥落では意味がありません。
無効試合となって山中が王座に返り咲く「1.」がもっとも望ましいのかもしれませんが、ここはあえて「3.」であって欲しいですね。
次は潔白な状態で試合をして、完全に勝利して欲しい!と個人的には思うからです。
”シロ”の場合は?
考えないようにしましょう。
まとめ
陽性反応が出た薬物や、究明結果による今後の展開について書きましたが、いかがだったでしょうか?
山中の13回防衛、タオル投げ入れタイミングの是非、そして今回の薬物の陽性反応。
こういうニュースが報道されるたびに毎回思うのですが、
「外国人ドーピングしすぎやろ!」
今回のケースがドーピングとまだ決まったわけではないんですが、そう思わずにはいられない今日このごろです。
何かと話題がつきない今回のWBC世界バンタム級タイトルマッチですが、最後は納得のいく形で決着がつくことを願ってやみません。
こういう場面で日本人はなにかと不条理な扱いを受けることが多いですから。
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