アニメ「ワンダーエッグ・プライオリティ」観てますか?
今回は物語の原点……というか元凶について描かれます。
アカと裏アカ、二人の知られざる過去と、彼らが生み出したとんでもない少女に注目です。
恐怖のAI少女・フリル
アカと裏アカによって生み出されたAI少女・フリルが登場していましたね。
まだ肉体を持っていた頃のアカと裏アカは政府監視の元、二人にしかできない研究に従事していたわけですが、二人はそのことにやりがいを持つ一方で、強いフラストレーションもためていたんですね。
そんなフラストレーションのはけ口として、二人は密かに一人の少女を創り出してしまう。
高IQって恐ろしい。
誕生したての少女の姿は髪の毛一本映えておらず、目元の描写が妙に生々しい部分もあり、なんだか心の奥底がゾワゾワとするような不安感を掻き立てるものがありましたね。
けれども次のカットでは一転して可愛らしいお嬢さんとなるわけですが……この少女、まともに見えて全然まともじゃないんですよね。
アカに恋人ができた当たりから、その変化が如実にあらわれてくるんですけど……風呂にドライヤーを投げ込んで殺害するシーンがまた妙にリアルなんですよね。
また、フリルは「ハイフン」や「ドット」といったタナトスの少女の生みの親でもある。
彼女達の顔が人外なのは……強烈な嫉妬心によるものなんでしょうね。
恋人はいらないけど、友達はほしい。
けど、自分よりもかわいいのはNG。
ただのAIであるはずなのに、フリルの歪んだ成長は、高IQのアカと裏アカの予想を超えた恐ろしい方向へとシフトしてしまう……もうほとんどシンギュラリティ状態ですよね。
一応、フリルに関しては物理的にはアカが破壊したようなのですが……もともと彼女にとっては器なんてあってもないようなものなのでしょうね。
実際、エッグ世界におけるフリルの影響力は絶大で……特に「ハイフン」や「ドット」は桃恵とリカに死の恐怖を植え付けることで、二人の心を壊してしまった。
フリルの真の目的についてはまだまだよくわからない部分はあるものの……なんだか彼女からは根源的な恐怖を感じてしまいますね。
アカと裏アカのマッチポンプ
結局のところ、「ワンダーエッグ・プライオリティ」はアカと裏アカによるただのマッチポンプのようですね。
彼らはAI少女・フリルを生み出したものの、そこから先は彼ら自身を不幸に陥れるだけでなく、14歳の少女達を次々と死の誘惑に誘う事態になってしまう。
そんなフリルに対抗するべく生み出されたのが「エッグ世界」であり「ワンダーエッグ」であり「ワンダーアニマル」なんですね。
フリルこと「タナトス」とアイ達「エロス」との戦いは、途中までは順調に思えたものの……「ハイフン」と「ドット」の登場により状況は一変、クリアしたはずの桃恵とリカが死の恐怖に囚われる。
ジャパン・プラティにはねいるも所属していることから、実質的にはもうアイしかいない状況となっている。
ゆえにアカ達もアイには過去の経緯を説明するのですが……元々アイにだけは打ち明けるつもりだったらしい。
アカと裏アカはアイのどこらへんに可能性を見出してるんだろう……?
そもそもアイ達がエッグ世界で戦い続ける理由は、フリルとの対決ではなくて、亡くなった親友を取り戻したいから。
そして、桃恵とリカについては目的を達成したわけですが……彼女達の親友がその後本当に生き返ったのかどうかについては具体的な描写がまだないんですよね。
実際のところ「生き返った」のではなく、桃恵とリカの心の中にある「贖罪の意識が消えた」だけのように思える。
「生き返る」っていう触れ込みは実は釣りなんじゃないのかな…。
高IQ者による労働力搾取……そうあっては欲しくないけど、どうもこの物語は、アカと裏アカによるマッチポンプでしかないのかもしれない。
次でまとめきれるのか?
個人的に一番気になっているのは、やはり小糸ちゃんと沢木先生のミッシングリンクなのですが……。
今回のお話で物語のバックボーンについてはある程度説明がなされたものの……逆に風呂敷が広がってしまったようにも感じられ、残り1回でキレイに収束するとはとうてい思えなくなってきた。
かといって、第2期が作られる可能性はほぼないでしょうし、最終話だけ1時間スペシャルとかやるわけでもなさそうだし、おそらく映画化の可能性も低いでしょうね。
できれば、すべての伏線を回収してすっきりと終わらせてほしいところですが……こればっかりは次回を見てからの判断としか言いようがないですよね。
次回がとても気になります。
以上、アニメ「ワンダーエッグ・プライオリティ」第11話「おとなのこども」を視聴した感想でした!
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