アニメ「ハイスコアガール」観てますか?
毎週金曜日の深夜がとても楽しみな今日このごろですが、それもすべてアニメ版「ハイスコアガール」の制作陣のがんばりがあってこそ。
昨今のマンガや小説などからアニメ化された作品は、一昔前に比べるとクオリティが高く、原作の雰囲気を忠実に再現、あるいは上手にアレンジされていることが多いですよね。
しかし、中には期待を裏切られるような作品ももちろんあるわけです。
幸いなことにアニメ「ハイスコアガール」は制作陣の熱意と愛情がほとばしる、とても良い作品に仕上げられています。
では、アニメ「ハイスコアガール」のどういった部分に制作陣の愛情を感じるのか?
私なりの見解について書いてみました。
実際の本物のゲーム画面の嵐!嵐!嵐!
アニメ「ハイスコアガール」には当時のゲーム作品が多数登場するわけですが、マンガ版の場合はすべて作者・押切蓮介の手描きによる表現となっています。
作者お手製のゲーム画面やキャラクターは、なんともいえない魅力があるのですが、アニメ化したらそのあたりの表現はどうなるのかな~?と個人的にひそかに気にしてたんです。
そして、実際のアニメ放送を観て驚く、と。
数々の「実際のゲーム画面」が次から次へと嵐のように映し出されているではありませんか!
多くのアニメ化された作品では、著作権の関係でマンガ上で表現されていたものが、いざアニメ化となるとまったく架空の作品にスゲ代わっしまうことが多いのですが、アニメ「ハイスコアガール」では、観ているこちらが心配になるくらい、実際のゲームをバンバンと登場させます。
ストリートファイターⅡ The World Warrior
スプラッターハウス
ファイナルファイト
魔界村
PC原人
R-TYPE
THE 功夫
エレベーターアクション
クレイジー・クライマー
ストリートファイター
スペースインベーダー
スペースハリヤー
ビジランテ
プーヤン
ワンダーモモ
奇々怪界
妖怪道中記
源平討魔伝
獣王記
アニメ「ハイスコアガール」の公式サイトで紹介されている、第1話と第2話に登場したゲームだけでもこれだけの数があるんです。
全話とおして観たら、いったいどれだけのゲームが登場するのか?
特に古いゲーム作品などは実際のゲーム筐体がどれだけ現存しているかわかりませんから、実際に置いてあるゲームセンターやお店の協力が不可欠ですよね。
著作権だけでなく、こういった実際のゲーム画面の調達には相当な時間と労力がかかっていることでしょう。
制作陣の並々ならぬ熱意を感じます。
原作キャラがイキイキ動く!3Dキャラ
押切蓮介の画風は、かなり独特なデフォルメが入っているため、ちょっとした作画のくずれなどが起こると、その絶妙なニュアンスを台無しにしかねません。
しかし、今回の登場キャラクターはごく一部を除いて、全編3Dで描かれています。
これが、驚くほどよくマッチしていて、マンガでは表現しきれないところを見事に補完してくれています。
表情やしぐさなども原作をよく研究されていて、キャラクターが動く様子は観ていてとても愛らしく、飽きることがありません。
声もイケてる!
アーケード・ラブコメディということで、他のラブコメ作品とはちょっと毛色が違う「ハイスコアガール」ですが、密かに心配していたのが「声」。
特に主人公の矢口春夫(ハルオ)は、勉強も運動もだめなゲーム馬鹿。
ゲームを純粋に好きな少年・ハルオは、ゲーム対戦においては相手に容赦のない卑怯な攻撃も辞さないという、ちょっと邪悪な一面も持ち合わせているちょっと特殊なキャラクターなんですよね。
けれでも意外な懐の広さと優しさも持っている奥の深い魅力的なヤツでもあるんです。
しかし、そこは絶妙な配役と声優さんの演技力により、アニメ版「ハイスコアガール」の矢口春夫をはじめ、大野や日高といったキャラクター達はすべて原作マンガならではの雰囲気や魅力を損なうことなく、パワーアップしてイキイキとした姿を見せてくれます。
またゲームキャラクターに対しても声が当てられているのですが、ほんの一瞬しかないようなシーンに、豪華声優が声を吹き込んでいたりと、驚かされることもあり、今後の展開もますます目が離せません。
OPとEDもバッチリ合っとる!
すでにアニメ版「ハイスコアガール」を観たひとならもうご存知でしょうが、オープニング(OP)とエンディング(ED)、いいですよね!
OP曲は、sora tob sakanaが歌う、不思議なメロディと歌詞が病みつきになる「New Stranger」。
アニメ・ハイスコアガール OP曲 「New Stranger」
ハルオや大野、じいやといったキャラクターがストⅡのキャラ選択画面にドット絵として描かれたりと、当時のアーケードゲームファンにとっては、ぐっとくる演出を織り交ぜたりと、かなり凝った内容のOPになっていると思います。
ED曲は、やくしまるえつこが歌う、ゆったりとした心地よさの「放課後ディストラクション」。
アニメ・ハイスコアガール ED曲 「放課後ディストラクション」
OP、EDともに「ハイスコアガール」という作品をよく捉えた内容となっていて、作品としての完成度がより高まっていると思います。
やっぱり、OPとEDがいいと作品への愛着もグッと増しますね~。
ハルオや大野のスーパープレイも再現!
ハイスコアガールの主人公・ハルオと、ヒロイン・大野。
ふたりともゲーム好きということで、ゲームの腕前も相当なものなのですが、特に大野に関しては神業的なスーパープレイを繰り出し、ストⅡの対戦台では27連勝もしてしまうほど。
アニメ「ハイスコアガール」では実際のゲーム画面を映しているため、そのプレイを表現するためには実際にプレイするしかないわけですね。
大野の腕前を再現するためには、それ相応の実力者がプレイしなければなりません。
しかしアニメ「ハイスコアガール」ではそのあたりも完璧です。
「高田馬場ゲームセンター ミカド」の全面協力により、スーパープレイも見事に再現。
ゲーム基盤の提供だけでなく、ミカドの店員さんや常連さん(通称『ミカド勢』)により、ゲームプレイまで協力してくれる「高田馬場ゲームセンター ミカド」には、足を向けて寝れませんね。
まとめ
アニメ「ハイスコアガール」の制作陣の愛情を感じられる部分について書きましたが、いかがだったでしょうか?
アニメ「ハイスコアガール」は物語の性質上、様々な根回しが必要なため、ある意味「やっかい」な作品だと思うんですよね。
アニメ化してみたいけど、ちょっと手が出しにくい、みたいな。
実際、原作マンガも著作権問題で一時はどうなることかとヤキモキさせられましたしね。
そんな数々のハードルを「熱意」と「ゲーム愛」で実際にアニメ化してしまった、アニメプロデューサーの松倉友ニさんには本当に頭が下がる思いです。
さすが数々の名作アニメを生み出してきた名プロデューサー。
アニメ「ハイスコアガール」でも、ぜひともこのまま突っ走って欲しいところですね!
コメント