18歳が成人となる改正民法が成立し、2022年度から施行されることが決まりましたね。
成人年齢の見直しは、1876年(明治9年)以来、約140年ぶりとのこと。
そんな改正民法で18歳が成人となることによる、素朴な疑問についてリストアップしてみました。
第1回目の18歳の成人の日はいつ?
18歳が成人となる改正民法が施行されるのは2022年度から。
成人の日は1月の第2月曜日。
よって改正民法施行後の第1回目の成人の日は、2023年1月9日となります。↓↓
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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8 | 9 成人の日 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 |
15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 |
22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
29 | 30 | 31 |
第1回目の成人式は18歳~20歳が対象?
2023年1月9日の成人の日から、18歳が成人対象となるのですが、このとき19歳もしくは20歳の人も当然、成人の対象となります。
19歳の人が中途半端でちょっと可愛そうだな~と思うのは私だけでしょうか?
成人式には18歳、19歳、20歳の方たちが参加することになるのでしょうが、大混乱の予感しかしない・・・。
成人年齢は18歳だけど、成人式は20歳でいいのでは?という意見もあるようですし。
18歳で成人式を行うのか、20歳で成人式を行うのか?
どちらも一長一短ありそうですね。
飲酒制限はどうなる?
18歳で成人になるんだったら、お酒も飲めるようになるのか?
残念ながら?飲酒に関しては20歳のまま変わりません。
今までだったら、成人と同時にお酒を飲んでお祝い、ということもできたのでしょうが、2023年の成人の日以降では、それは通用しません。
飲酒制限に関しては、「飲む側」と「飲ませる側」双方への徹底周知が必要となりそうですね。
喫煙はどうなる?
喫煙に関しても、飲酒と同様に20歳になってからです。
これは若年層の健康を考慮した上で設定された年齢ですので、成人が早まったからといって、喫煙まで早めるのは筋が違う、ということでしょう。
とはいっても嫌煙ムードが年々高まっている昨今では、喫煙者自体も減ってきていますから、それほど影響はないかもしれませんね。
公営ギャンブルどうなる?
公営ギャンブルには次の4つがあります。
- 競馬
- 競輪
- 競艇(ボートレース)
- オートレース
これら公営ギャンブルに関しては18歳成人になっても参加することはできません。
若年層のギャンブル依存症を考慮して20歳のまま据え置きです。
でもパチンコはなぜか18歳からできるという不思議。
選挙権はどうなる?
18歳の選挙権については、2016年からすでに解禁されているので、特に変わることはありません。
だから選挙いこーぜ!
実は女性の結婚年齢が変わる
民法改正前は女性の結婚可能年齢は「16歳」となっています。
民法改正後には女性も男性と同じ「18歳」が結婚可能年齢となります。
結婚年齢に関してだけは、なぜか女性だけ引き上げという不思議。
18歳成人でできるようになることは?
成人年齢が18歳になることによって、どのようなことができるようになるのでしょうか?
親の同意がなくてもクレジットカードがつくれる
クレジットカードは改正民法施行前の現在でも18歳からつくることができます。
ところが、18歳は未成年という扱いになるため、親の同意が必要となります。
しかし、改正民法施行後には18歳は「成人」となるため、親の同意がなくてもクレジットカードが作れるようになります。
ただ、審査が通るかどうかについてはクレジットカード会社のさじ加減次第、といったところでしょうか。
親の同意がなくてもローンが組める
ほとんどのローンは20歳~70歳の間で設定されていることが多いのですが、中には18歳からローンが組めるところもあります。
改正民法前では18歳は「未成年」という扱いになるため、ローンを組むためには親の同意が必要となりますが、改正民法後においては18歳は「成人」という扱いになるため、親の同意がなくてもローンが組めるようになる、というわけですね。
とはいっても、もともと20歳から設定しているローンについては組むことはできません。
おそらくですが、2022年度までに金融機関も何らかの改正を行うんじゃないでしょうか。
有効期間10年のパスポートが取得できる
民法改正前では、20歳未満だと5年用パスポートしか取得できません。(ただし20歳未満でも婚姻している場合は例外)
しかし民法改正後には、18歳成人になると10年用パスポートが取得できるようになります。
性別の取扱いの変更の申立ができる
性同一性障害者が家庭裁判所に申し立てる「性別の取扱いの変更」ですが、民法改正前は「20歳以上」となっています。
民法改正後は「性別の取扱いの変更」の申し立てが18歳以上からできるようになります。
2023年1月9日が待ち遠しい!というかたもいらっしゃることでしょう。
少年法はどうなる?
民法改正による少年法への影響はどうなるのか?
多分ここが一番気になっている、という人も多いのではないでしょうか?
いまのところ、少年法における「少年」とは「20歳に満たないもの」という定義になっています。
民法改正と同じように合わせるのであれば、少年法適用年齢は「18歳未満」になるのが筋だと思うのですが、「少年法の適用年齢の引き下げには慎重であるべき」という意見もあり、一筋縄にはいかない感じですね。
個人的には、凶悪犯罪に限り少年法は不要、だと思っています。
「加害者の人権を優遇」し「被害者の人権を踏みにじる」ことのないよう、少年法の適切な運用を期待したいところです。
まとめ
2022年4月から施行される改正民法についての素朴な疑問について書きましたが、いかがだったでしょうか?
世界的には「18歳を成人」としている国が圧倒的に多く、今回の改正民法でようやく?日本も「世界標準」になったといえるのかもしれませんね!
メリット、デメリットあるかと思いますが、今回の改正民法がいい方向に働くことを願ってやみません!
2022年度が楽しみです!
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